虹の橋という言葉を聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか。
ペットがこの世を去った時に、天国の手前に虹の橋と呼ばれる場所があり、『虹の橋のたもとに行く』という表現がよく使われます。
虹の橋とは、亡くなったペットたちが向かう場所をうたった詩のことです。
虹の詩は原作者不詳のまま世界中に広まっている詩です。
虹の橋のような物語について触れている宗教はありませんが、どの宗教にも属さない世界観だからこそ世界中の多くの人の心に訴えかけているのかもしれないですね。
詩が伝えるものに触れてみると、ペットは永遠の眠りについた後に、天国の手前にある虹の橋という草原が広がる場所に行きます。病気で苦しんでいた子も年老いて亡くなった子も、生前持っていた病気やケガはすべてなくなり、かつての元気いっぱいの姿に戻っています。水も食べ物もたくさんあって、毎日暖かくみんな健康で元気に走り回って仲間とともに過ごします。それはまるで残された私たちの思い出のなかにいる彼らの元気な姿そのものです。
しかし、そのペットたちにもひとつだけ心に引っ掛かることがありました。
それは自分を愛してくれた人がここにいないということでした。みんなその人のことが恋しくてたまりません。
そんなペットの一匹の前に人影あらわれてきました。こちらに向かってくる懐かしい姿、視線の先にあなたを見つけたのです。ペットは喜びにあふれ、一目散に飛びつきます。再び会えた喜びのキスがふりそそぎ、覗き込んだその瞳は信頼にあふれた優しい目でした。ずっとずっと忘れることのなかった瞳です。
亡くなってしまった飼い主とペットはこうして再開して、一緒に虹の橋を渡っていきます。
そんな素敵なお話です。
これはあくまであらすじですが、原文を読むとこの詩には第2部と第3部があり、より感動的な描写が書かれています。
本物の虹の橋を見たことがある人は、おそらくいません。
しかしこの詩は、虹の橋でペットが本当に待っているのかどうかではなく、ペットを亡くした飼い主たちに、自分がペットを深く愛していたことを忘れないでほしいという願いが込められているのではないでしょうか。
『虹の橋の物語』動画になります。虹の橋の詩を知らない方はご覧ください。
死後の世界が本当にあるかどうかは誰にもわかりません。それでも、この虹の橋の詩が届けてくれる優しいメッセージのおかげで、ペットを見送った後の悲しさや寂しさを乗り越えるのが、少しだけ楽になるような気がします。